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JUGEMテーマ:日記+情報
今回の衆院解散の唐突さは否めない。解散については、どんな理由をもつけること自体無理がある。
総理が解散に言及した最初の時に、これは『国難突破解散』といったが、危うい嫌な感じを持った。何か戦前の言葉が舞い込んできたようだった。
それをもっと具体的に表現したかったが、できなかった。
そうしたとき朝日新聞で半藤一利が国難突破解散について語っているのを目にした。
半藤は昭和を中心に日本の近代史を深く見てきたが、そうした歴史的な視点から見て、今回の解散、総選挙の意味をどう考えるかについて語る。
「これからの日本の針路が戦争と平和のどちらを主軸に進むのかを左右する、極めて重要な選挙だと思います。岐路に立つ日本で、冷静な議論が求められるときに、安倍さんが今回、『国難突破解散』とおっしゃって危機感ばかりをあおっていることに強い違和感を覚えます。国難といって現在、最大の問題は北朝鮮情勢でしょうが、これはご自分がつくっていませんか、自作自演の危機ではないか、と申し上げたい。安倍さんは国連総会で、今は対話の時でなく圧力をかけるべき時だと述べてきましたが、それでは危機を高めるばかりです」
反動が語った冒頭の部分である。半藤はやはり、違和感を覚えるといっている。戦前のことが頭をかすめたのだろう。
国難といえば、最大の問題は北朝鮮情勢であろうが、これについては総理自身が危機を高めたと半藤はいうが、この部分は必ずしもそのまま受け取ることはできないが。
国難云々の時代がかったキャッチフレーズを、総理はその後言わなくなったようだ。
自民一強かと思われたとき、希望の党の大きなうねりが起きて、その行方がまた流動的である。唐突な解散であったが、日本が極めて重要な岐路に立たされていることが浮き彫りになった。