2019.06.20 Thursday
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旅の人は鼓門をバックに記念撮影する。
そこで地元の私は、鼓門を背にして駅前方向を見ることにする。
鼓門のすぐ前の信号の向こう側に、駅に向かって経っている古ぼけた緑がかったクリーム色のビルが建っている。金沢都ホテルである。金沢の町の風景にすっぽりとおさまっている。
金沢都ホテルは3月末をもって休業し、新しいビルに建て替えることになっている。開業して54年というから昭和30年代後半にオープン、金沢では初の都市型ホテルだった。つい先日まで地下には居酒屋、おでん屋、中華屋など勤め帰りのサラリーマンの憩いの場であり、以前は映画館もあり、さまざまな人が集った。
金沢駅前は今でこそ賑やかだが、昔は寂しいところで都ホテルしかない感じだった。開業間もないころ、通っていた東京の大学の石川県人会主催で、ダンスパーティーを開いた思い出がある。会社に入ってからは、東京に帰る草柳大三さんを講演先から駅まで送ったとき、都ホテルで食事をしたことがある。
私にとって金沢都ホテルは青春の思い出であり、なにより「金沢の顔」だと思う。ここには今どきのホテルにはない昭和の風格がある。
鼓門からみえる都ホテルの姿を数枚ご覧いただきたい。これが間もなく解体されてしまう。
新しいホテルがどのようになるのかわからないが、現在のイメージがどこかに残るものを期待している。
つけたしとして、私の家は都ホテルの裏側、150mの所にある。工事期間は2年ほどかかるだろうが、工事の騒音が気になる。最近の工法は以前よりうるさくなくなったというが、そんな現実的な心配がある。
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